5月 21

佐藤優『国家の罠』(新潮文庫)を読みました。
ひさしぶりに心が動かされました。

鈴木宗男事件で逮捕された外交官の「暴露本=告発本」です。
しかし、下卑たところは1点もない、見事な本です。

国策捜査とその背景の時代の変化
マスコミの実態、
外務省、検察の組織の実態
組織の中で生きる個人の生態
国家目的と官僚の関係、政治家と官僚の関係

それがあざやかに描かれています。

見事な生き方と、カスの生き方と。
それは最終的に「誠実さ」「真っ当さ」に行き着くようです。

6月27日の読書会テキストを変更し、佐藤優『国家の罠』(新潮文庫)を読みます。
当初予定していた中井久夫「精神科医がものを書くとき」(ちくま学芸文庫)は7月以降に取り上げます。

Leave a Reply