12月 07

12月の読書会のテキストが決まりました。

3・11の大震災に始まり、その対応で明け暮れた1年の、締めの読書会です。

どうぞ参加してください。

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(1)日時 12月22日(木曜日)午後4時から6時まで  読書会

(2)テキスト

『石巻赤十字病院の100日間』由井 りょう子 (著), 石巻赤十字病院 (著)
小学館 (2011/9/30) 1575円

10月の読書会では、海堂 尊 (監修)『救命―東日本大震災、医師たちの奮闘』新潮社 (2011/08)
を取り上げました。

今回も、医療現場の記録です。『救命』は医師個人に焦点を当てた本でした。今回は、石巻日赤病院という組織の活動の記録です。石巻日赤病院という地域の拠点病院(民間病院です)、全国から集まった応援チーム、そこに県や市の行政や、地域の医師会、東北大の大学病院も関わります。
そうした全体的な関係から問題をとらえながら、個人の生き方も考えてみたいと思います。

12月5日に、石巻日赤病院の中心だった石井正医師に取材してきました。そこでも素敵なお話をたくさん聴いてきたので、その話もしたいと思います。

(3)アマゾンの紹介文から

そのとき、地域病院は野戦病院と化した

簡易ベッドで埋め尽くされた待合室、廊下にあふれる被災者、家族の安否もわからないまま不眠不休の極限状態で働く医療従事者の姿――3月11日以降、連日テレビなどでこの病院の様子が報道されました。
なぜ石巻赤十字病院がこれほどクローズアップされたかというと、約20万人が居住する石巻圏の医療施設がほぼ壊滅状態となり、唯一、水没を免れ、自家発電機を所有していたこの病院に人々が殺到したためです。また、石巻市役所が浸水のため孤立、一時は300か所にまで膨れあがった避難所への医療提供やアセスメント(評価付け)も医師自らが担いました。結果的に救えない命も少なくはありませんでしたが、それを最小限に留める努力を、赤十字の組織力と機動力をもって全力で行ったこの病院の取り組みは、今後の災害時救急医療のモデルケースになるともいわれています。
かつてない規模で行われた過酷なトリアージ、津波被害特有の“低体温症”患者への対応、避難所の劣悪な環境が引き起こした肺炎――石巻赤十字病院が体験した死闘の100日間を追い、そこで生まれた様々な人間ドラマと交差させながら、今後の災害時救急医療の生きた教訓となるノンフィクションです。

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