9月 20
今年も夏の合宿を行いました。
8月19日から22日(3泊4日)の日程で、山梨県の八ヶ岳山麓に籠もり、
一日中ヘーゲル哲学の学習に専念しました。
合宿を始めて3年目ですが、年々充実してきたと思います。
今回のメニューは、ヘーゲル『大論理学』(寺沢恒信訳、以文社)の
「判断論」(「必然性の判断」のみ原書)、『精神現象学』
(牧野紀之訳注、未知谷)の「自己意識論」を読みました。
晩は「文章ゼミ」と、各自の報告会もおこないました。
私以外に8人の方が参加しました。大学生4人、社会人4人です。
「なぜ合宿をするのか」という私の文章と
参加した内から3人の感想を掲載します。
ヘーゲル哲学について私が学んだことは、別にまとめます。
ちなみに、来年は8月18日から21日(3泊4日)を予定しています。
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◇◆ なぜ合宿をするのか 中井浩一 ◆◇
参加者から、「なぜ合宿をするのか」という問いが出された。
「参加者ではなく、主催者(中井)にとっての意味は何か」という問いかけだった。
「私自身がヘーゲル哲学を学ぶため」。それが回答。
「それなら、一人でやれば良いのではないか」。
それがダメなんです。どうしても、私の話しを
聞いてくれる人が必要なんですね。それも真剣に全身で
受け止めてくれる人に向かって話すことが必要だ。
それでこそ、私の学習が前進できる。そういう人を確保することが、
5年前から始めた「師弟契約」で可能になった。「先生を選べ」の原則で選び、
選ばれた関係が、これを保障する。こうした条件下では、
「教えること」は「学ぶこと」そのものになる。
ゼミの参加者の中には、興味本位な人や、一時的な参加者や、
緊急避難的な人もいてよい。しかし、そうした人を受け入れても
「壊れない」ためには、しっかりした基礎が必要で、
それはきちんとした師弟関係だと思う。
これが、「中井にとって師弟関係の必要な意味とは何か」への回答になる。
「しかし、それは普段からゼミでやっていることで、
なぜわざわざ『合宿』をしなければならないのか」。
「効果」が違うんですね。この3泊4日で朝から晩まで
ヘーゲルを読むことで、自分を追い込む。そのことで、普段より集中し、
一つ上のレベルの気づきや発見をすることができる。
ヘーゲルの『精神現象学』の「自己意識論」で、人間の相互「承認」の
重要さが言われていたが、私にとっては、このメンバーたちにこそ
「承認」してもらいたいのだ。この人たちにこそ、ヘーゲルの
「凄み」を見せつけたい。見せつけられる自分でありたい。
そのようにして、3年間自分を追い込んでやってきた。
実際に、この3年間の自分の成長を実感できる。
ヘーゲル哲学の理解は確実に深まっている。
他方、師弟契約をしている人も、ゼミの参加者も、
それぞれのペースで成長してきたと思う。
この5年間は間違いではなかった。
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8月 26
「大学生・社会人のゼミ」(文章ゼミと読書会)の9月から12月までの日程です。今から予定に入れておいてください。開始時間は原則午後5時です。
9月の読書会のテキストは、アリストテレスの「カテゴリー論」「命題論」です(後述)。
10月以降の読書会のテキストなどの詳細は、決まり次第、また連絡します。
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◇◆ 9月から12月までのゼミ(文章ゼミと読書会)の日程 ◆◇
9月
11日 文ゼミ
25日 読書会
10月
9日 文ゼミ
23日 読書会
11月
6日 文ゼミ
20日 読書会
12月
4日 文ゼミ
18日 読書会
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◇◆ 9月の読書会テキスト ◆◇
アリストテレスの判断論を読みます。
テキストは「カテゴリー論」「命題論」(岩波版アリストテレス全集第1巻に収録)
「判断論」の重要な古典を読みたいと思います。
7月の読書会で取り上げたカントは、このアリストテレスの判断論を改作して、彼のカテゴリー表を作り上げた。人類の哲学史で判断論の古典であり、カント哲学の源泉となった「カテゴリー論」「命題論」を読んでみます。
テキストはコピーをお渡しします。
早めにお申し込みください。
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◇◆ 毎週月曜日のゼミ ◆◇
(1)ヘーゲル原書講読
9月13日から毎週月曜日午後5時から行います。
(ただし時間は原則で変更があり得ます。必ず確認して下さい)
『小論理学』の推理論を読みます。
(2)関口存男氏の『冠詞論』の読書会
世界的なドイツ語学を築いた関口氏の『冠詞論』に挑みます。
今は『不定冠詞』を読んでいます。
9月13日から毎週月曜日午後7時から行います。
8月 25
週刊『東洋経済』誌(8/14-21合併号)の哲学入門特集で、「社会人・大学生の学習会」の様子が紹介されました。
7月 01
7月24日(午後5時より、鶏鳴学園で)の読書会テキストが決まりました。
カントの『プロレゴーメナ』
(中公バックス版『世界の名著 カント』)です。
これは、『純粋理性批判』をカント自身が要約したものです。
『純粋理性批判』は膨大で全体がつかみにくいですが、
この『プロレゴーメナ』は中公バックス版で約100ページ。
これなら全体を見渡せます。
その上で、自分が気になったところは、実際に『純粋理性批判』を読めばよいでしょう。
『プロレゴーメナ』は実は、約5年前にも、このゼミの学習会で丁寧に読みました。
それを再度取り上げるのには意味があります。
今、ヘーゲルの『小論理学』で「判断論」を読んでいるのですが、
この下敷きになっているのが、カントのカテゴリーの表です。
ヘーゲルを読むと、カントの偉さがますますわかってくるようになります。
今回は、『プロレゴーメナ』から、カントのカテゴリーの表の部分を
再読してみたいのです。特に第2部「いかにして純粋自然学は可能か」
(§14?§39)です。
可能な人は、他も(特に前半)通読しておいてください。
テキストですが、中公バックス版『世界の名著 カント』か、
中公クラシックス版『プロレゴーメナ・人倫の形而上学の基礎づけ』を
用意してください。
岩波文庫版は使用しませんから、注意してください。
中公クラシックス版『プロレゴーメナ・人倫の形而上学の基礎づけ』は
アマゾンで、以下で購入できます。
早めに購入しておいてください。
4月 11
家庭、親子関係を考える その1 2009年秋の読書会
2009年秋の読書会では、以下の3冊を取り上げた。
10月 斎藤学『アダルト・チルドレンと家族』(学陽書房)
11月 斎藤環『社会的ひきこもり』(PHP新書)
12月 中井久夫『精神科医がものを書くとき』 (ちくま学芸文庫)
この内、斎藤学『アダルト・チルドレンと家族』と斎藤環『社会的ひきこもり』は4年前にも取り上げたのだが、新たなメンバーも増え、読んでいないメンバーが増えてきた。
しかし、すべての若い人々は、その青年期には、親子関係について振り返っておくこと、その本質について一度は考えておくことが重要だと気づいた。昨年夏の合宿で親子関係の悩みをうち明ける人がいて、その場で参加者の一人から感情的な発言が飛び出すのを見たからだ。そこでこの2つの本を再度取り上げた。
また、これは鶏鳴学園の塾生(高校生)の保護者にも参加を呼びかけた。親の立場からも考えてほしいと思ったからだ。
ダブル斎藤氏はいずれも精神科の医師である。ところが、二人とも現在の精神医療や精神科の医者に批判的だった。そこで多くの人(斎藤環もその一人)に支持されている中井久夫『精神科医がものを書くとき』で、精神科についても考えてみた。この一連の読書会で考えたことを報告する。
家族や親子関係がテーマになるので、この問題について私見を述べた「堺利彦の『家庭論』」も掲載する。若い方々に、また親の世代の方々に是非考えていただこうと思ってのことだ。