11月 06

中井ゼミの仲間である塚田毬子の公演があります。

『オンディーヌ-ハンス』公演情報

この度、2025年11月21日から23日に東京・イズモギャラリーにて、塚田毬子演出の第二回公演『オンディーヌ−ハンス』を上演する運びとなりました。

【公演概要】
 四大精霊の水の精「ウンディーネ」に材をとった二つのテキスト、ジャン・ジロドゥ『オンディーヌ』と、インゲボルク・バッハマン『ウンディーネが行く』をコラージュし、一つの上演として立ち上げる試みです。『ウンディーネが行く』で上演を行うのは、日本で初めての機会になると思われます。
 水の精「ウンディーネ」は、16世紀の錬金術師パラケルススが提唱した四大精霊の一つです。これを題材にした短編小説『ウンディーネ』がフケーによって発表されて以降、「ウンディーネ」はメルヘンの題材として親しまれてきました。水の精が騎士に出会って恋に落ちると人間の魂を得ることができるが、彼が心変わりをすると水の精は消滅し、騎士をも殺さなければならないという悲恋物語です。
 ジロドゥの『オンディーヌ』は、フケーの『ウンディーネ』を基にして書かれた戯曲で、バッハマンの『ウンディーネが行く』はさらにジロドゥの『オンディーヌ』を下敷きに書かれていることが伺えます。自然と一体となって調和する水の世界と、愛と裏切りに満ちた人間の世界を往復するこれらのテキストから、二つの世界の反射と、対立の行方を問う上演です。

【塚田毬子プロフィール】
1994年生まれ。東京都出身。大学進学と同時に京都に移住、劇団地点のアトリエ「アンダースロー」で初めて現代演劇に出会う。2017年劇団地点『忘れる日本人』にインターンとして参加。その後自身の公演として2018年に『アンティゴネー』を上演し活動を始める。
劇作をしない演出家専業のスタイルをとっており、テキストの言葉とそれに没入しない俳優の身体の両方をいかに舞台に立ち上げるかに関心がある。
2025年『オンディーヌ−ハンス』は7年ぶりに発表する新作となる。

【コメント】
この度、塚田毬子演出第二回公演『オンディーヌ−ハンス』を発表します。2022年からウンディーネを題材にした劇を構想しており、ようやく上演に漕ぎ着けました。
テキストはジャン・ジロドゥ『オンディーヌ』、インゲボルク・バッハマン『ウンディーネが行く』を使用し、「私があなたに出会う」という繰り返される物語の中で、その度に失われる「私」と、賜物のような「あなた」のすれ違いと反射を見つめる内容です。
物語の筋が完璧に要約された会話劇のセリフと、モノローグを畳みかける短編小説のテキストという二つの質の異なる言葉、そして言葉から自由に存在する俳優の身体を舞台に立ち上げる試みです。ご期待ください。

【公演詳細】
『オンディーヌ-ハンス』
使用テキスト:ジャン・ジロドゥ『オンディーヌ』内村直也訳、インゲボルク・バッハマン『ウンディーネが行く』松永美穂訳
演出:塚田毬子
出演:鹿内聡、隅田璃南、瀧上ねね、福家麻友、與那城史登
照明:荒井紫音
宣伝美術:鹿内日向子
企画・制作:塚田毬子

2025年
11月21日(金) 19:00
11月22日(土) 13:00/19:00
11月23日(日) 13:00/16:00

※開場は開演の30分前です。
※上演時間は約85分を予定しています。

??場所:イズモギャラリー 東京都新宿区喜久井町29-12 地下1階
??料金:2,000円
??予約フォーム:https://r7ticket.jp/ondinehans

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