1月 14

ベン・シャーン展を見てきました。彼の絵の出自と生成史、その展開史を見せつけられた印象が深かったです。
それを、彼自身の言葉でも確認したいので、『ある絵の伝記』を1月の読書会テキストにします。

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◇◆ ベン・シャーンの絵の生成史と展開史  ◆◇

ベン・シャーン展をみてきた。とても心動かされた。

前から関心を持ち、彼の画集をながめていた。心に染みてきて、私の体の内側から静かに力が満ちてきて、背筋をグンとのばしてくれる。

有名な《ラッキードラゴン》 1960年 テンペラ・綿布
は、日本の漁船がアメリカの水爆実験に巻き込まれ放射能被曝をした第五福竜丸(ラッキードラゴン)事件を題材にしたもの。
そうした社会派の側面を強く持ちながら、
リルケの「マルテの手記」の1節を版画集にしているような側面もある。これがいい。

『版画集:リルケ「マルテの手記」より:一行の詩のためには…』はどうしても実物が見たく、大川美術館まで行き、鎌倉の近代美術館にも行った。

今回は、彼の絵がどのような形で生まれてくるかを解き明かすような展覧会になっている。絵の出自、絵の生成史と、その展開史が一緒に展示されている。

その意味でも、興味が尽きなかった。

ベン・シャーン展については、以下を参照のこと。1月29日まで

神奈川県立近代美術館 葉山
〒240-0111
神奈川県三浦郡葉山町一色2208-1
電話:046-875-2800(代表)
http://www.moma.pref.kanagawa.jp/museum/exhibitions/2011/benshahn/index.html

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◇◆ 1月の読書会とテキスト ◆◇

ベン・シャーン展で、彼の絵の出自、絵の生成史と、その展開史の展示を見て帰ってから、今度は、彼自身の言葉でそれを述べている『ある絵の伝記』(美術出版社)を読みたくなった。

数年前に「マルテの手記」の版画集を見た際に、一度読んでいたのだが、今回は実際に実物でその軌跡を確認した上で読んだので、印象が深かった。そして、ヘーゲルの発展観、人間の意識の内的二分と、きわめて近い考えが展開されていることに感銘を受けた。

そこで、東日本大震災シリーズを1回お休みして、『ある絵の伝記』を1月の読書会では取り上げる。

(1)日時 1月28日(土曜日)午後4時から6時まで  
  ※ただし、日時に変更の可能性があるので、必ず確認してください。

(2)テキスト
ベン・シャーン『ある絵の伝記』(美術出版社)
 その中の特に、「ある絵の伝記」

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