10月 17

8月の集中ゼミの報告

 現在、中井ゼミでは古代ギリシャの哲学をテーマに共同研究をおこなっています。 

 ソクラテス、プラトン、アリストテレスといった、哲学上の3巨頭を読むのですが、
その際に重要なことは、その時代、その社会の実態を踏まえて考えることだと思います。

 古代ギリシャには、人類史上初めての民主主義の都市国家が生まれ、詩や演劇や哲学などの文化が栄えました。しかし、一方ではその社会を支えていたのは奴隷たちであり、それは人口の約半数ほども存在していたようです。

 当時のアテネでは、家族、家庭とはどのようなものだったのでしょうか。女性や奴隷はどのように家族、家庭の中に生きていたのでしょうか。
それを知るために、6月の読書会では桜井万里子『古代ギリシャの女たち』を読みました。

 さらに4月の読書会ではエンゲルスの『家族、私有財産、国家の起源』を、7月にはアリストテレスの『政治学』を読みました。
これらを踏まえて、8月にはいよいよ集中ゼミでプラトンの『国家』を読みました。

 集中ゼミは8月14日、15日、16日の3日間で行いました。

1 14日
(1)許万元の『弁証法の理論 上巻 ヘーゲル弁証法の本質』の第2篇「ヘーゲル弁証法の三大特色とその根拠」。特に「限界」「制限」「当為」の関係
(2)ヘーゲル『小論理学』の存在論の冒頭から質論の最後まで

 実は、『ヘーゲル哲学を研究するとはどういうことか』の「全体の解説」を執筆中に、この(1)(2)を読み直して確認したいと思っていたのです。そこで5月からヘーゲルゼミで存在論の冒頭から質論の最後までを読み、集中ゼミで許万元から「限界」「制限」「当為」の関係の説明を確認しました。

(3)文章ゼミと現実と闘う時間
1.中井の「親子関係の3段階」を読んで、話し合いました。
2.課題「意見の対立をどのように考え、どのように対応するべきか」
1つは対等な関係において。もう1つは明確な上下関係がある場合。
3.課題「議論の場における感情的な態度に対して、どのような対応をするべきか」
   自分の考え、または現在実行している方法
その反省、課題などについて意見交換しました。
4.「現実と闘う時間」では、参加者の現状報告と意見交換を行うました。

 この1?3はだれもが直面している問題だと思います。こうした問題に対して答えを出せるのが生活の中の哲学です。

2 15日
(1)プラトン『国家』岩波文庫上下巻
 これはすでに22年に読んでいますが、今回、どのレベルで読み解くことができるか、勝負しました。

3 16日
(1)プラトン『国家』岩波文庫上下巻 15日に読めなかった重要な部分を読みました。
(2)ヘーゲル『歴史哲学講義』岩波文庫
上巻「序論」からB「歴史における理性とはなにか」とC「世界史のあゆみ」
下巻の第2部「ギリシャ世界」

 ギリシャ世界になかったものは、キリスト教がもたらした世界観(真の普遍性と原罪)であると、ヘーゲルが説明しています。

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