「ふつうのお嬢様」の自立
祝・江口朋子さん「修了」
江口朋子さんは、私のゼミの師弟契約第1号である。それは2006年の4月だった。
その2年前から江口さんは鶏鳴学園で国語教育の研修を受けていた。卒論も私が指導した。その延長としての師弟契約だったのだが、それまでのレベルを、もう1つ上のレベルに高めたかった。
以前から、本来の師弟関係のあり方について考えていたが、そのアイデアを実行するための該当者がいないために、実行できなかった。江口さんがあらわれたことで、その可能性がでてきたことになる。
こうして、師弟契約第1号が生まれた。
それから6年がたち、江口さんはこの春に、めでたく「修了」を迎えた。修了でも第1号だ。
その江口さんに、この6年を振り返る文章を書いてもらった。
「心動くものだけと向き合った6年間 ―鶏鳴でやってきたこと―」は、「テーマづくり」を中心としたふりかえりであり、
「現状維持ではなく問題提起を目指せ ―中井ゼミの原則から振り返る―」は、私のゼミの原則からのふりかえりである。
中井ゼミの原則とは、若い方々の自立のための原則をまとめたもの。
この機会に、私自身も江口さんを指導した6年を振り返って文章をまとめた。あわせて掲載する。
江口さんは「ふつうの人」「ふつうの女子高生」「ふつうのお嬢様」だった。そうした読者の方々に、ぜひ読んでほしいと願っている。
■ 全体の目次 ■
温室から実社会へ出るための準備 ―鶏鳴で得た成果と課題― 江口朋子
心動くものだけと向き合った6年間 ―鶏鳴でやってきたこと―
現状維持ではなく問題提起を目指せ ―中井ゼミの原則から振り返る―
眠りから覚めたオオサンショウウオ
?江口朋子さんの事例から、テーマ探し、テーマ作りのための課題を考える?
中井浩一
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